君の呼ぶ声







漆黒の闇に流れ逝く七色の輝き。



僕はそこにいた。

悲しい、哀しい。

逝きたくない。

淋しい‥苦しい。

そんな声が耳に届く。
どうしたんだろう…外はこんなにきれいなのに、苦しいとか悲しいはずないのに‥。
空を見上げると一面に眩しいくらいの光りが降り注いでいる。
するとすぐ近くに流れ星が落ちた。
聞こえるのはさっきと同じ声、同じ言葉。
さっきから言っているのはこの子からかな?
気になったから近づいて拾ってみた。

「どうして泣いているの?何がそんなに悲しいんだい?」

流れ星は顔を上げました。

「おいら死にたくない、死にたくないんだよぅ。」
「君は死んでしまうの?なぜ?」

流れ星は言います。

「このまま何もしないでいたらおいらは死ぬんだ。」

僕は首を捻った。

「じゃあ何かしたら君は助かるのかい?」
「‥何かくれるのか?」

流れ星はぱっと表情を明るくかえ言った。

「うーん、もうすぐ死んでしまうんだよね‥よしっじゃあ僕の心臓をあげるよ。」

僕は笑って流れ星に言ってあげた。

「本当だな、おいらを助けるんだな!」
「もちろんさ。そのかわり僕と一緒にいてくれない?僕も君と同じで寂しいんだ。」
「契約だな。」

流れ星は笑う。
「交換条件って言ってほしいな。」

ハウルもつられるようににこやかな笑みを見せました。

「さあ、おいで」

流れ星を呼ぶと口に含みます。
口が心が熱く、体中が熱く燃えるようでした。
しかし、不思議と苦痛はありません。
そして徐々に左の胸から赤い炎が揺らめきます。

「気分はどう?」
「うーん、体が重いよ。」

手の上で流れ星は居心地が悪そうに体を掻きました。

「僕は反対に体がすごく軽いや。‥ところで君の…」





「…ウル、カル‥ファー!わ‥はソフィーみら…てて!…会いに行くから!」





突然聞こえてきたほうに目を向けると1人の少女。
瞳にたくさんの涙を溜めてこちらに走ってきている。
視線が絡んだと思った瞬間、彼女は消え失せた。
靡いた銀色が目に焼きついていた。

「ねぇ、カルシファー。今の見た?」
「なっなんでオイラの名前知ってんだよ!」

カルシファーは驚嘆し、ハウルの手の上で喚き散らした。

「あっやっぱりカルシファーって言うんだ。さっきソフィーが言ってた。」
「ソフィーって誰だ!?」
「えっ見てなかったの?困ったなぁ‥。」






‐‐「未来で待ってて‥」‐‐






ふっと先ほどの言葉が頭に過ぎった。
ハウルは笑うと赤く燃える彼に言い放った。

「そのうち会えるよ。そうだね、これからずっと一緒にいるんだし。気長に待とうよ」
「なんだそれ?」

クスクス笑みの止まらない少年を見てカルシファーは首を捻らせる。
彼は楽しみで仕方がなかった。
いつなれば出会えるのだろう。



明日?明後日?それとも1年?




まさか20年後ってことはありえないよね。





僕は君が見つける前に見つけてみせるよ。














だから、必ず見つけてね。ソフィー?









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