「言っとくけどなぁ・・・俺様は後悔なんかしてねぇからな!!」
「だから・・・」
Promise 第一話ピクニックへ行こう!
新緑の季節。森の木々はざわめきその間からは光が漏れる。
心地よい風が体をすり抜け少し眠気を誘う。
「カイ兄さーん!十六夜!ジェンド!はーやーくー!!」
昼下がりの太陽の下を急いで進む少女の姿。
その声に誘われて茶瞳の少年が駆け出した。
「ワー♪お姉さんまってー!」
すると、後方から金髪碧瞳の騎士風の青年が声を張り上げた。
「2人ともあんまり遠くに行かないでくれよー!!」
「はーい!」
2人が元気よく返事をするのを見て青年はふっ口に含みながら微笑む。
「来てよかったなー」
「そうか?」
青年の隣にいた赤紫の髪をした女剣士(気づく人は少ないが・・・・)がその笑顔を崩すような声で言った。
「ジェンド・・そりゃないだろーちょっとひどいぞ!」
「ふざけるな!カイ、貴様が行こうと言い出したんだろうが!!」
ジェンドと呼ばれた女剣士はカイという青年を睨みつけた。
そうこの日の遠出はカイの一言から始まった。
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--数時間前--
「なぁっみんなで森の花畑見に行かないか?」
朝、突然カイがニコニコしながら言い出した。
「「『えっお花畑!!』」」
「はぁ!?何言ってんだてめー!!」
返ってきた言葉が2つ。
1つは、瞳をキラキラ輝かせながらカイを見る十六夜、イリア、レムの3人と
もう1つは、不機嫌そうな顔で反論するジェンド。
まぁそんなジェンドもある一言で崩れ落ちた・・・・
「ふにーっジェンドいかないの?一緒にいこうよ!あっおはなきらい?」
十六夜である。
顔から落ちそうなくらい瞳をうるうるさせてジェンドを見つめる。
「・・・あーっわかったよ!行けばいいんだろ行けば!!」
ジェンド敗北・・・・。
そしたら・・・
「じゃっ話がまとまったということで、レッツゴー♪」
といきなりカイが立ち上がって全員の手を引っ張り森へ向かった。
***
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・・・で、現在にいたる。
「だいたいなんで私まで行かないといけないのだ!!」
朝から機嫌が直ってないジェンド・・見かねたカイがなだめに入った。
「まぁまぁ、十六夜はお前と行きたかったんだって」
「十六夜は・・・・・」
十六夜の名前に敏感なジェンドだがなぜか言葉が詰まる。
「? どうした?」
不思議に思ったカイが話し掛けた。
「・・・・十六夜・・いつも笑ってるけどイリアが来てからもっと笑うようになった・・・」
「そっか・・・」
「・・・・・」
「おいっ何なんだ・・!!こ・れ・はー!?」
今は怒りに震えているジェンドの肩をカイが抱いている。
「えぇ?いやぁ寂しそうな顔してるからだなー」
どか ボコ どす☆
「わーーーー!ギブギブ!!ジェンドまってーーー」
「まったナシ!!問答無用だーーーー!!!」
自分より大きそうな岩を両手に持ち上げ勢いよく叩きつけようとした その時!!
ゴンっ 『きゃーー!!イリアのバカーーー!!!』
ザザザザザザザ 「うわぁっ」
ドサッ 「わきゅ!!」
2人は顔を見合わせてから走り出した。
「何だ今のは!!」
「んーっとにかく行ってみよう!」
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